ヤマルとメッシの関係は?赤ちゃん写真が撮られた理由を解説
ラミン・ヤマルとリオネル・メッシが一緒に写った、少し不思議な写真をご存じでしょうか。
若い頃のメッシが、まだ赤ちゃんだったヤマルを抱き、お風呂に入れている写真です。
現在では世界を代表するサッカー選手となった2人だけに、写真を見て「親子なの?」「以前から家族ぐるみの付き合いがあったの?」と疑問に思った人もいるでしょう。
しかし、ヤマルとメッシに血縁関係はなく、正式な師弟関係でもありません。
写真が撮影されたのは2007年。
チャリティーカレンダーを制作する企画で、偶然メッシとヤマルの家族が組み合わされたことから生まれた一枚でした。
その後、ヤマルはメッシと同じFCバルセロナで成長し、2025-26シーズンには背番号10も受け継いでいます。
この記事では、ヤマルとメッシの実際の関係や、赤ちゃん写真が撮影された理由、ヤマルが「メッシの後継者」と呼ばれる背景について解説します。
ヤマルとメッシに血縁関係はある?
結論からいうと、ラミン・ヤマルとリオネル・メッシに血縁関係はありません。
2人は親子でも兄弟でもなく、親戚関係にあるという事実も確認されていません。
メッシは1987年6月24日生まれでアルゼンチン出身、ヤマルは2007年7月13日生まれでスペイン出身です。年齢は約20歳離れています。
赤ちゃんのヤマルをメッシが抱いている写真だけを見ると、以前から家族同士の付き合いがあったようにも見えます。
しかし、メッシがヤマルの両親と親しくしていたことや、ヤマルの成長を個人的に見守ってきたことを示す情報は確認されていません。
また、メッシがヤマルを直接指導したという正式な師弟関係もありません。
そのため、ヤマルに対して「メッシの弟子」「メッシが育てた選手」と表現するのは正確ではないでしょう。
2人を結びつけているのは血縁関係ではなく、FCバルセロナと、その下部組織であるラ・マシアです。
メッシは13歳だった2000年にバルセロナの育成組織へ加入し、トップチームで長年にわたって活躍しました。
一方のヤマルも7歳でバルセロナの育成組織へ入り、同世代の選手よりも速いペースでカテゴリーを上がっていきました。FCバルセロナ公式サイトでも、ヤマルはドリブルで相手を抜く能力やチャンスをつくる力に優れ、右ウイングなど複数の攻撃的な位置でプレーできる選手と紹介されています。
メッシが退団した後のバルセロナで、ヤマルが若くして中心選手になったことも、2人が比較される大きな理由です。
メッシが長年築いてきたクラブの歴史を、同じラ・マシア出身のヤマルが次の世代へつなぐように見えるため、「後継者」と呼ばれるようになりました。
ただし、後継者という言葉は、メッシがヤマルを正式に指名したという意味ではありません。
同じクラブで育ち、似た特徴を持つ若手選手に対して、メディアやファンが期待を込めて使っている表現です。
ヤマル自身もメッシを高く評価していますが、比較され続けることには慎重な姿勢を見せています。
つまり、2人の関係は親子や師弟ではなく、同じクラブの歴史を異なる時代に背負う「先輩と後輩」に近いものだといえるでしょう。
赤ちゃん写真が撮られた理由は?
メッシと赤ちゃんのヤマルが一緒に写った写真は、合成ではなく本物です。
写真が撮影されたのは2007年12月。当時のメッシは20歳で、ヤマルは生後およそ5〜6か月でした。
撮影は、カタルーニャのスポーツ紙「SPORT」とユニセフ、FCバルセロナ財団などが関わったチャリティーカレンダー企画の一環として行われました。
企画では、FCバルセロナの選手たちが、子どもやその家族と一緒に写真を撮影しています。
ヤマルの家族は抽選によって撮影参加者に選ばれ、その際に担当する選手としてメッシと組み合わされました。
つまり、メッシが将来の才能を見抜いてヤマルを選んだわけではありません。
ヤマルの家族とメッシが以前から知り合いだったわけでもなく、企画上の組み合わせによって偶然生まれた出会いでした。
FCバルセロナ公式サイトによると、この写真は2008年版のチャリティーカレンダーに使われたもので、若いメッシの腕の中に赤ちゃんのヤマルが写っています。
撮影を担当したのは、写真家のジョアン・モンフォルト氏です。
写真には、メッシがヤマルを抱いている場面だけでなく、プラスチック製の浴槽に入ったヤマルの体を洗っているような場面も残されています。
モンフォルト氏は後年、メッシが内気な性格だったため、最初は赤ちゃんをどのように扱えばよいか分からず戸惑っていたと振り返っています。
それでもヤマルの母親らが撮影を手助けし、現在まで語り継がれる写真が完成しました。
写真が再び大きな注目を集めたのは、ヤマルがスペイン代表としてEURO2024で活躍していた時期です。
ヤマルの父親であるムニール・ナスラウィ氏が、写真の一部をInstagramへ投稿し、「二つの伝説の始まり」という意味の言葉を添えました。
その後、海外メディアが撮影経緯を紹介し、世界中で写真が拡散されました。ESPNも、写真がSPORT紙とユニセフによるチャリティーカレンダーのために撮影され、当時20歳のメッシが赤ちゃんのヤマルを抱いていたと報じています。
撮影時点で、メッシはすでにバルセロナで注目され始めていましたが、後に何度も世界最優秀選手へ選ばれる存在になるとは分かりませんでした。
もちろん、生後数か月だったヤマルがスペイン代表やバルセロナの中心選手になることも、誰も予想していなかったでしょう。
偶然撮影された一枚の中に、後に異なる世代を代表する2人のスターが収まっていたことが、この写真を特別なものにしています。
「メッシがヤマルに才能を授けた」「入浴させたことで力を受け継いだ」といった話は、あくまでファンの間で楽しまれている比喩です。
事実として確認できるのは、チャリティー企画で偶然一緒に撮影されたという点です。
それでも、赤ちゃんだったヤマルが約18年後にメッシの背番号10を受け継いだことを考えると、運命的な一枚と呼ばれるのも納得できるのではないでしょうか。
ヤマルがメッシの後継者と呼ばれる理由
ヤマルがメッシの後継者と呼ばれる最大の理由は、2人の経歴やプレースタイルに多くの共通点があるからです。
まず、2人ともFCバルセロナの育成組織であるラ・マシアからトップチームへ昇格しています。
若い頃から高い技術を評価され、10代でバルセロナのトップチームに定着した点も共通しています。
プレースタイルでは、2人とも左利きで、右サイドから中央へ入りながら攻撃を組み立てることを得意としています。
細かなボールタッチで相手をかわし、ドリブルだけでなく、パスやシュートで決定的な場面をつくれるところも似ています。
ただし、2人がまったく同じタイプというわけではありません。
メッシは右ウイングだけでなく、中央の偽9番や攻撃的ミッドフィールダーとしてもプレーし、得点とアシストの両方で圧倒的な数字を残してきました。
一方のヤマルは、右サイドで相手と1対1になり、スピードやフェイントを生かして守備を崩すプレーが目立ちます。
体格や走り方、クロスの使い方にも違いがあり、ヤマルにはヤマル独自の特徴があります。
それでも後継者という印象を決定的にしたのが、背番号10の継承です。
FCバルセロナは2025年7月16日、ヤマルが2025-26シーズンから背番号10を着用すると正式に発表しました。ヤマルは契約を2031年まで延長した日に、ジョアン・ラポルタ会長から10番のユニフォームを受け取っています。
メッシは2008-09シーズンからバルセロナ退団まで背番号10を着用し、クラブの象徴となりました。
その番号を18歳のヤマルが背負ったことで、メッシの後を継ぐ選手としての期待はさらに高まりました。
なお、ヤマルはその前の2024-25シーズンには背番号19を着用しています。メッシもバルセロナで10番を着用する前に19番を背負っていたため、この点も2人の共通点として話題になりました。
ヤマルはメッシについて、サッカー史上最高の選手だという趣旨の評価をしています。
一方で、メッシと比較されることについては、自分は自分のキャリアを築きたいという考えも示してきました。
憧れの選手として、元ブラジル代表のネイマールを挙げることもあります。
これはメッシを否定しているのではなく、過度な比較に流されず、ヤマル自身のスタイルを確立しようとしている表れでしょう。
メッシと同じ実績を残すことは、どの選手にとっても簡単ではありません。
メッシはバルセロナで数多くのタイトルを獲得し、得点、アシスト、個人賞でも歴史的な記録を残しました。
ヤマルはすでに若くして高い評価を受けていますが、今後のキャリアがメッシと同じ道をたどるかは分かりません。
そのため、「メッシ2世」と決めつけるよりも、バルセロナの新しい時代を担う選手として見る方が適切です。
赤ちゃんの頃にメッシと偶然出会い、同じクラブの育成組織からトップチームへ進み、最後には背番号10まで受け継いだヤマル。
2人に直接的な師弟関係はありませんが、メッシが築いた歴史の続きをヤマルが歩んでいるように見えることが、「後継者」と呼ばれる理由なのでしょう。
まとめ
ヤマルとメッシに血縁関係はなく、親子や親戚、正式な師弟関係でもありません。
2人が初めて出会ったのは2007年に実施されたチャリティーカレンダーの撮影でした。ヤマルの家族が抽選で参加し、当時20歳だったメッシと偶然組み合わされたことで、赤ちゃんを抱いたり入浴を手伝ったりする写真が残されています。
その後、ヤマルはメッシと同じラ・マシアからバルセロナのトップチームへ進み、2025-26シーズンから背番号10を受け継ぎました。
左利きで右ウイングを主戦場とする共通点もあり、ヤマルはメッシの後継者として期待されています。
しかし、ヤマルは単にメッシを再現する選手ではありません。
偶然撮影された赤ちゃん写真は、現在では過去の伝説と新しい世代を結ぶ、サッカー界でも珍しい物語の象徴になっています。