パンダを返還しない国がある?世界各地のレンタルパンダを返す方法!

 

パンダ
引用元:工房momo
ジャイアントパンダは日本でも大人気の動物ですが、

実は日本にいるパンダはすべて「中国からのレンタル」であり、

所有権は中国にあります。

近年、神戸市の王子動物園で飼育されていたパンダ

「タンタン」がいなくなり、剥製骨格標本にして

中国へ返還されることが話題となりました。

剥製にするのに730万円かかりました。

なぜ日本は税金を投入してまで剥製にし、

返還するのでしょうか?

また、世界の他国と比べてどんな違いがあるのでしょうか?

詳しく解説したいと思います。

パンダ返還の国際ルールと中国の所有権

世界中の動物園で飼育されているジャイアントパンダは、

ごく一部の例外を除き、すべて中国政府が所有権を持っています。

日本で生まれたパンダも例外ではなく、

生まれた時点で中国の所有とされ、

一定の年齢になると中国へ返還されるのが国際ルールです。

これは「繁殖研究協力協定」に基づくもので、

パンダの絶滅危惧種としての保護や遺伝子管理を

中国が一元的に行うためです。

パンダのは剥製
引用元:四国新聞

ワシントン条約の要請と剥製返還は契約だった!

日本では、パンダが死亡した場合でも中国との契約により返還義務があります。

生体での返還が不可能な場合、

剥製や骨格標本などの形で返還することが中国側と協議のうえ決まります。

これはワシントン条約に基づく

国際希少野生動植物種の厳格な管理の一環であり、

契約違反や国際問題を避けるためにも不可欠な措置です。

世界の返還事情と日本の特徴

世界各国でもパンダは中国からの「レンタル」ですが、

返還方法や死後の扱いは国や契約によって異なります。

たとえばアメリカやヨーロッパでも返還義務がありますが、

冷凍保存解剖標本として返還するケースもあります。

しかし日本は契約を厳格に守り、

剥製や骨格標本を丁寧に作成して返還する点が特徴です。

国同士が近いので細かいところまで決まっているのでしょうか?

経済効果とパンダ外交

パンダはその人気から、動物園の入園者増加や関連グッズ、

観光業などに莫大な経済効果をもたらします。

さらに、パンダは「パンダ外交」

と呼ばれる中国の国際親善政策の象徴でもあり、

日中友好や国際交流のシンボルとなっています。

こうした背景から、日本は契約を順守し、信頼関係の維持を重視しています。

世界との違いと今後の展望

世界の多くの国でもパンダは中国からのレンタルであり、

返還義務は共通していますが、

日本は「契約順守」「丁寧な剥製返還」「市民への説明責任」

を重視している点が際立ちます。

今後も日本は中国との共同研究や国際的なパンダ保護活動に

積極的に関わり続けることでしょう。

でもパンダのレンタル代金は1頭辺り1億円と高額なので、

今後どうなるかわかりません。

まとめ

日本が中国からレンタルしたパンダを剥製にして返還するのは、

国際契約やワシントン条約の遵守、学術研究資源の確保、

経済効果や外交的信頼の維持、

市民への説明責任といった多面的な理由によるものです。

世界の他国と比べても、日本の返還方法は特に丁寧で、

国際社会の一員としての責任感が強く表れています。

今後も日本は、パンダを通じて世界とつながり、

絶滅危惧種の保護や国際協力に貢献し続けることでしょう。

ただ、世界には中国に所有権のないパンダが存在していました。

メキシコの「シンシン」と「シュアンシュアン」です。

こちらの2頭は中国の政策を転換する前にメキシコに来た為、除外されたようです。