麻布十番納涼まつりで販売された「冷やし蟹ラーメン」をめぐり、体調不良を訴える人が相次いでいます。

8月28日時点で申告は76人にまで増え、多くの人が蟹ラーメンを食べたと話していることから、みなと保健所が原因を調査中です。

そこで急浮上したのが、「前日に余った700食を翌日に使い回したのではないか?」という疑いでした。

きっかけになったのは、こめお本人による「700食余ってしまった」という投稿です。

ただし、こめお側は前日に余った商品を翌日の販売に使用した事実はないと明確に否定しています。

つまり現時点では、「700食余った」という話と「翌日に使い回した」という話を同じものとして扱うことはできません。

では、なぜここまで使い回し疑惑が強く広がったのでしょうか。



蟹ラーメンは前日の残りを使ったのか

まず結論から言うと、前日に余った蟹ラーメンを翌日に使ったと確定したわけではありません。

こめお側は、前日の商品を翌日に販売した事実を否定しています。

一方、みなと保健所は700食の使い回しについて「確認は取れていない」としながらも、使い回した可能性が高いとの見方を示しています。

ここはかなり重要です。

SNSでは、

「700食余った」

「翌日それを売った」

「だから体調不良が起きた」

という一本の話として受け取られやすくなっています。

 

しかし、今のところ確認されているのは、700食が余ったという投稿があったことと、翌日に蟹ラーメンを食べた人を中心に体調不良の訴えが相次いだこと。

その間をつなぐ「余った商品を翌日使った」という部分については、まだ確定していません。

ここを飛ばしてしまうと、疑惑がそのまま事実に変わってしまいます。



「700食余った」投稿が疑われたきっかけ

では、なぜ前日の残りがここまで疑われたのでしょうか。

最大の理由は、やはりこめお本人の「700食余ってしまった」という投稿です。

麻布十番納涼まつりは8月22日と23日に開催されました。

初日の22日は天候の影響もあり、こめおはSNS上で「700食余ってしまった」といった趣旨の投稿をしていました。

そして、その後に体調不良の報告が拡大。

みなと保健所によると、8月28日時点で50グループ76人から申告があり、発熱、下痢、嘔吐などの症状が確認されています。

重症者は確認されていませんが、多くの人が蟹ラーメンを食べたと話している状況です。

この時系列だけを見ると、

「700食も余った」

「翌日も販売した」

「その後、多数の体調不良が出た」

と並びます。

 

疑問を持つ人が出るのは不思議ではありません。

特に食品の場合、「余ったものはどうしたの?」という疑問はかなり直接的です。

700食という数字も大きかった。

数食、数十食ではなく「700食」と聞けば、廃棄したのか、保存したのか、別の形で処理したのかが気になるのは自然でしょう。

つまり、疑惑が広がったのは何もないところから突然「使い回し」という話が生まれたからではありません。

余った大量の商品と翌日の販売、そして体調不良。

この3つが時系列上で近く並んだことで、一つの原因として結びつけて見られやすくなったのです。



こめおは翌日の使い回しを明確に否定

ただ、こめお側の説明ははっきりしています。

SNS上で広がった「22日に余った商品を23日に使ったのではないか」という指摘について、翌日の販売に使用した事実はないと否定しました。

また、今回の体調不良についても、現時点では原因が特定されておらず、商品との因果関係について調査が続いていると説明。

保健所などの調査に協力し、結果が出るまで営業を自粛する意向も示しています。

ここで少しややこしいのは、店側の否定と保健所側の見方が完全には一致していないことです。

店側は「使っていない」。

 

一方で保健所は、確認は取れていないものの「使い回した可能性が高い」との見方を示しています。

だからこそ、現段階でどちらか一方を事実として決めつけるのは早いでしょう。

保健所は店舗への立ち入りを行い、食材の回収や従業員の検便などを進めています。

22日の出店時には保健所職員の確認もあり、出店届も提出されていたと報じられています。

少なくとも「無許可で勝手に販売していたから問題が起きた」という単純な話でもありません。

調理、保存、食材、従業員、提供までのどこに原因があったのか。

そこは検査結果を待たなければ分からない部分です。



体調不良76人でも原因はまだ未確定

76人という数字だけを見ると、かなり大きな事態です。

8月26日の時点では5グループ6人だった申告が、28日には50グループ76人まで増えました。

症状として報告されているのは、発熱、下痢、嘔吐など。

一部の人は医療機関を受診していますが、現時点で重篤な症状は確認されていません。

麻布十番商店街振興組合も謝罪し、「食中毒と思われる症状を訴える方が複数いる」としたうえで、みなと保健所の調査に全面的に協力するとしています。

ただし、人数が多いことと、原因が確定していることは別です。

 

現時点では集団食中毒が疑われている段階で、原因となった病原体や、どの食材・工程に問題があったのかまでは特定されていません。

もちろん、76人もの体調不良が出ている以上、「まだ分からない」で軽く済ませられる話ではありません。

一方で、原因不明の段階で「前日の残りが原因だった」と決めてしまうのも違います。

この件で今後いちばん重要になるのは、単に食中毒だったかどうかだけではなく、何が原因で、どの工程で問題が起きたのかでしょう。

そこが判明すれば、700食をめぐる疑惑についても見え方が大きく変わるはずです。



なぜ「使い回し疑惑」がここまで広がったのか

今回の騒動で興味深いのは、原因が確定する前から「前日の残り」という説が一気に広がったことです。

理由はかなり分かりやすいと思います。

「700食余った」という具体的な数字が、後から起きた体調不良とあまりにもつながって見えたからです。

人は原因が分からない出来事に直面すると、「なぜ起きたのか」を説明できる材料を探します。

そこへ、

「前日に大量に余った」

という情報が先に出ていた。

しかも翌日に多くの人が食べ、その後に体調不良の申告が相次いだとなれば、「もしかして残りを使ったのでは」と考える人が出るのは無理もありません。

ただ、ここにはSNS特有の怖さもあります。

最初は「使ったのでは?」という疑問だったものが、拡散されるうちに「使ったらしい」となり、さらに「使い回したせいで食中毒になった」と変わっていく。

疑問符が一つ消えるだけで、話の意味はまったく違ってしまいます。

そして今回、こめお側はその核心部分を否定しています。

だから今は、「使い回しだった」と断定する段階ではありません。

とはいえ、「否定したのだから疑う必要もない」と単純に終わる話でもないでしょう。

76人の体調不良が報告され、保健所が立ち入り調査まで行っている以上、何が起きたのかを明らかにする必要があります。

今回、多くの人が引っかかったのは700食という数字そのものより、「あれだけ余った食品は、その後どう扱われたのか」という説明の空白だったのではないでしょうか。

そこが見えないまま体調不良の報告が重なったからこそ、一番分かりやすい筋書きとして「使い回し疑惑」が走り出した。

調査で本当の原因が分かれば、この空白も埋まります。

それまでは、「700食余った」は確認できる話、「翌日に使い回した」は店側が否定している一方で、保健所が可能性が高いとの見方を示している未確定の話。

この二つを分けて見る必要がありそうです。




まとめ

麻布十番納涼まつりで販売された冷やし蟹ラーメンをめぐっては、76人が体調不良を訴え、原因究明が続いています。

その中で大きく注目されたのが、初日に「700食余った」とする投稿と、翌日の販売との関係でした。

こめお側は前日の商品を翌日に使った事実を否定していますが、保健所は確認が取れていないとしつつ、使い回しの可能性が高いとの見方も示しています。

ただ、現時点で食中毒の原因や問題が起きた工程は確定していません。

大量の余りが出た直後に体調不良が相次いだことで、別々の情報が一つの筋書きとして結びついて見えた今回の騒動。

「700食はその後どうなったのか」という空白が埋まるかどうかで、使い回し疑惑の見え方も変わってきそうです。

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to-chan
元介護施設職員、現ブロガー、雨を愛する人 自動車好き、読書、光輝くもの好き 座右の銘:朱に交われば赤くなる 好きな四字熟語:一期一会