病院の待ち時間が短くなる「ファストパス」とは?導入先と料金を調査
病院で受付を済ませたのに、なかなか名前が呼ばれない。
「あと何分くらいだろう」と時計を見る時間、長く感じますよね。
そんな通院に、追加料金を払って診察を優先してもらう「ファストパス」が登場しています。
先に結論をいうと、導入している診療所はあります。ただし、どこの病院でも使えるわけではありません。
2026年9月23日のテレビ朝日の報道では、東京都の診療所が500円で予約枠内の診察を優先する例が紹介されました。急患は最優先です。
病院の「ファストパス」は何を短縮する?
遊園地のような名前ですが、使う場所は診療所。
医療サービスを手がけるMICINは、受付と会計をスマホで済ませる「クロンスマートパス」に、追加料金で診察を優先する機能を加えました。
つまり、会計待ちを減らす仕組みと、診察の順番を優先する機能は別の話です。名前が似ているので、ここは見落としやすいところ。
テレビ朝日の取材を受けた診療所の理事長は、通常は院内に30分前後いるところ、診察が5分なら滞在が7~8分で済む例を説明しています。
ただし、これは取材先での説明です。どの患者も同じ時間で帰れるという意味ではありません。
料金はいくら?だれでも使える?
こちらで紹介された診療所のファストパス料金は500円です。
MICINの2025年7月15日の体験記事でも、山下診療所 大塚で500円の予約を利用した例が載っています。
利用者は事前に予約をして受診しました。
とはいえ、500円という金額を全国共通の料金と考えるのは早計です。
受診したい医療機関が対応しているか、何の診療が対象か、料金はいくらかは、その医療機関の案内で確認してください。
医療機関によりますが、500円~5000円と幅があります。
また、優先されるのは通常の予約枠の中です。具合の悪い人への対応まで押しのける仕組みではなく、報道された診療所では急患を最優先としています。
「お金を払えば先に診てもらえる」へのモヤモヤは?
待合室でずっと待っている人の横から、あとから来た人が先に呼ばれたら、「えっ?」と思うかもしれません。
仕事の合間や子どものお迎え前に受診する人には便利な一方、料金を払わない人の待ち時間や順番への納得感は気になるところです。
MICINが公開した2人の受診体験では、ファストパス利用者は30分以内に診療所を出て、一般受診者はそれより長くかかりました。
ただし、2人は症状が違い、診察時間にも差があったと説明されています。この一例だけで「必ず何分短縮する」とは言えません。
ほかの病院にも導入されている?
「ファストパス」の名を使う医療機関は、ほかにもあります。ただし、仕組みや対象者は同じではありません。
たとえば和歌山市の宇都宮病院は、訪問看護師や介護職、ケアマネジャーなどが患者に付き添う場合を対象に、優先外来診療を案内しています。
事前に電話し、必要書類を送る手順です。混雑時などは、すぐに診察できない場合もあります。一般の患者が500円で購入するサービスとは条件が異なります。
しかし、感染症が流行している時期に、感染症以外で利用する場合はいいかも知れません。
同じ待合室に色んな症状の人が混在する救急外来では、必要なことであると思います。
まとめ
病院・診療所の待ち時間を短くする「ファストパス」は、すでに一部で導入されています。
導入されている診療所で、予約した診察枠の中で優先的に診てもらえる仕組みです。
ただ、対応する医療機関は限られ、急患が優先されます。
受診前には、行きたい病院の公式サイトで対象の診療科・料金・予約方法を確認しておくと安心です。
参考にした情報
- テレビ朝日「『ファストパス』外食・医療でも」(2026年9月23日)
- MICIN公式note「タイパの時代に、通院の新しい選択肢」(2025年7月15日)
- 宇都宮病院「ファストパス制度」(公開日記載なし)