最近、闇バイトのニュースが報道されることがある。
先日あった闇バイトの犯人宝田真月容疑者の犯行理由は「税金の滞納が数十万あった」というものだった。
納税は国民の義務であることは習うが、なぜ闇バイトをしなければならないほどであったのか、気になった。
発端は税金滞納?!
今回の事件の犯人は「自称個人事業主」という肩書です。
個人事業主といえば社長である反面、フリーランスともいえます。
ということは何か事業をしていた可能性があり、その事業が何らかの原因で予期せぬ支出や収入の減少に直面した可能性があるということだと思います。
結果として税金の支払いが後回しにされることがあります。
これにより、滞納が発生し、さらなる経済的困難を招く悪循環が生まれます。
税金は主に前年の収入によって計算されて徴収される為、前年の収入が好調で今年になって収入が減ったとしても前年の収入に応じて請求されます。
そのため多少の蓄えが必要になると思いますが、年齢的に事業を始めたばかりとなると運転資金に使ってしまうことが考えられ、業績悪化で資金ショートを起こす可能性はあるかと思います。
そもそも個人事業主なので働き方で上ブレもするし、安定しないのは確かなことだと思います。
法的義務として、日本国憲法では納税は国民の義務とされていますが、最近の増税に加え、物価の上昇、インボイス制度の導入と実際にはその負担が重く感じられることが多いです。
特に、収入が少ない人々にとっては、税金の支払いが生活を圧迫する要因となり、結果的に滞納を招くことになります。
このような状況は、税金を納めることができないという心理的なプレッシャーを生み出し、さらなる経済的困難を引き起こすことがあります。
納税に対する知識を学生のうちにある程度つけておくことも、必要な勉強ではないかと思います。
闇バイトの実態
闇バイトの募集方法は、主にSNSやインターネット掲示板を通じて行われます。
「高収入」や「即日支払い」といった言葉が頻繁に使われ、特に経済的に困窮している若者をターゲットにしています。
これらの求人は、短期間での高収入を求める人々にとって非常に魅力的に映り、応募を促す要因となっています。
結果として、若者たちはリスクを軽視し、簡単に応募してしまうのです。
今回の件はSNS上で犯罪ではないことを示す「ホワイト案件」という投稿を見つけ、自身の身分証などを指示役に教えたと説明したということでした。
「途中で犯罪に加担することに気づき恐怖を感じたが、個人情報を知られていて、仕返しや家族にも危害が加えられるかもしれないと考えると断れなかった」と話しているということです。
このことから社会人経験の不足による、SNSでの求人に手を出した結果、人生まで狂わせることになってしまいました。
闇バイトは、しばしば犯罪組織によって運営されています。
これらの組織は、応募者の個人情報を悪用し、脅迫や強要を行うことがあります。
応募者が一度関与してしまうと、個人情報を握られ、抜け出すことが困難になるケースが多いです。
今回のケースは正にこのケースというか、闇バイト事態がこのシステムで個人情報を握って抜け出せなくするという方法をとっています。
方法もわかっていたとは思いますが、「ホワイト案件」と書かれていたことや、納税の督促、フリーランスという状態など色々なことが重なってこのような事件に発展したと思います。
税金滞納の影響が思考を停止させた!
税金の滞納は、個人に深刻な影響を及ぼしていきます。
まず納期限を過ぎると、未納の税金に加えて延滞税が課され、これが累積することで負担が増大します。
さらに、滞納が続くと、給与や預貯金、不動産が差し押さえられる可能性があり、これにより生活が困窮することがあります。
これまでの信用情報にも悪影響を及ぼし、将来的な融資やクレジットカードの取得が難しくなることが懸念されます。
つまり今まで普通に生活できていたことが、滞納することで生活できなくなるということです。
借金をしてもいないのに、生きているだけで税金を負担が発生することで、その負担ができず税金という借金がいつの間にか増えていくという恐怖心だけが増大していったのではないかと思います。
これらの影響は、個人の経済的安定を脅かす要因となります。税金という負担が彼の思考を停止させたのではないかと思いました。
税金の滞納が発生した場合、早期に税務署や自治体に相談することが極めて重要なことです。
納税計画を立てることで、分割払いの選択肢や納付期限の延長など、柔軟な対応が可能になります。
特に、経済的な困難を抱えている場合、適切なアドバイスを受けることで、無理のない納税が実現できる可能性が高まります。
税務署は、納税者の状況に応じた支援を行っているため、早めの行動が求められます。
彼はそのことを知らないまま、社会の投げ出された言わば「経済弱者」だったのではないかと思いました。
まとめ
今回報道されている横浜市で発生した強盗殺人事件の犯人とされる宝田真月容疑者ですが、結果として闇バイトに手を染めて強盗殺人の実行役になりました。
しかし彼の犯行理由は真面目な一面が見えるものだと感じました。
「滞納している税金が数十万円あった」とか「仕返しや家族に影響があるかもと思った」などの証言が聞かれています。
かといって強盗をしたり、殺人をすることはもってのほかですが、根本は優しい人だったのではないかと思いました。
闇バイトに加担し、20万円ほどの現金と貴金属のために人生を棒に振ってしまったかもしれませんが、そうなる前に何かしらの手を差し伸べる方法は無かったのかとも思いました。
経済がこれだけ冷え込んでいる日本で、先が見えない若者も多いと思います。
若者達が明るい未来を描けるような社会になったらこういった犯罪も無くなっていくのではないかと思いました。