

石破茂首相の辞任時期については、2025年7月下旬以降に全国紙や各メディアが
「8月末までに退陣を正式表明する」と報じ、
一時は「月内にも辞任か」という誤報も流れました。
8月7日現在、
石破首相自らは一貫して「辞任の事実はない」
と続投の意思を明言しており、正式な辞任表明は行われていません。
3連敗した与党の総理が何故、辞任を決断しないのでしょうか?
戦後80年の言葉は重い
8月6日に行われた広島市での平和記念式典での石破総理の挨拶が注目されていました。
SNSでは「自分の言葉で語っている」と多くの人が評価し、
専門家も「戦後80年にふさわしいメッセージだ」と話しています。
どのような内容だったのか確認します。
「2年前の9月、広島平和記念資料館を、改装後初めて訪問しました」と始まり、
「黒焦げになった無辜(むこ)の人々。また熱線により一瞬にして影となった石」
「人々の夢や明るい未来が瞬時に容赦なく奪われたことに言葉を失いました」
と自分の体験や感じたことを語りました。
また、結びの言葉には、歌人・正田篠枝さんの短歌を2度にわたって読み上げました。
「太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり」
この短歌は、歌集「さんげ」に収録されており、
平和記念公園そばの「原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑」にも刻まれています。
広島県民に親しまれた短歌を引用したことが、評価を上げた要因に挙げられます。
「惨敗すれば責任を取る」という言葉!

参院選での歴史的大敗を受け、「自民党総裁=首相としての責任を取るべき」
という党内外からの声が急激に高まりました。
マスコミは7月23日に「石破首相辞任へ」という速報を連発し、
読売新聞は「7月末までに退陣」とし、毎日新聞は「8月末までに表明」と報じました。
この背景には、石破首相が周囲に「惨敗すれば責任を取る」と漏らしていたことや、
歴代総理経験者(麻生・菅・岸田)との緊急会談で進退が協議されていたとされる事情があります。
その後、辞任発言をするか?と思われましたが、発表はありませんでした。
進退について話題にもなっていない!

7月23日、石破首相は辞任の報道を受けて記者団の取材に
「辞任の事実はない」
「進退について話題にもなっていない」
と強く否定し、あくまでも政権運営を続ける姿勢を強調しました。
自民党内では青年局や地方組織からも
「党再建には執行部刷新が不可欠」とする“事実上の退陣要求”が
正式に上がっていますが、両院議員総会など党手続きには至っていません。
マスコミ報道の根拠となったのは、
①選挙大敗の責任論、
②石破首相本人の含みある発言、
③歴代総理との異例会談、といった政治状況があります。
事実、世論調査でも「辞任すべき」との回答は42%に達しました。
今回の参議院選挙で自公合わせて過半数の議席を確保できなかった責任を重く受け止め、
辞任するということが、今までの政治の流れでした。
今回もその方向で動くものと思われていました。
でも実際は「政治に空白期間があってはならない」
という言葉で続投が続いています。
まとめ
現在の状況をまとめます。
石破茂首相の辞任は「秒読み」とまで言われながら、一部報道が先走り、
「事実上の辞任表明」
「8月中の正式発表へ」
という憶測が独り歩きしてしまった格好でした。
石破首相本人はこれを強く否定しつつも、
「党の分裂は許されない」
「状況は重く受け止める」と発言しており、
夏の終わりか9月初旬にかけて正式な進退表明がなされる可能性は依然として残っています。
戦後80年という節目の年に日本の総理が不在という状況を避けたかった、
という思いがもしかしたらあったのかもしれません。
もしかすると、終戦記念の式典以降に自身の進退をはっきりさせる可能性があります。
動向を気にしていきたいと思います。