「はじめの一歩」などで知られる漫画家、森川ジョージ氏が4日までに自身のXを更新しました。
漫画の単行本表紙の原稿料をめぐる問題について書いていました。
漫画は小さい頃から楽しんだ思い出があり、子ども達の娯楽の一つだと思うし私も実際そうでした。
「ドラゴンボール」や「キャプテン翼」「ナルト」など日本が世界誇る漫画業界で漫画家さん達が直面している問題決して世界に誇れるものではないと思い、今回深堀ってみました。
漫画家と出版社の関係値
さちみん、引用失礼しますね。
知らない漫画家さんもいると思うので。
あくまで慣例ですが出版社の言う原稿料とは雑誌掲載料のことなので掲載時に発生するものです。
単行本とは切り離して考えられています。
表紙やオマケページは作家の自発的なサービスであり対価が発生しないのはそのためです。… https://t.co/P8SdPtkY6q— 森川ジョージ (@WANPOWANWAN) October 3, 2024
引用元森川ジョージ公式X
漫画家が単行本の表紙を描く際に報酬が支払われない問題は、業界内で長年にわたり続いている慣習の一部だそうです。
多くの漫画家は、自らの作品をより魅力的に見せるために表紙を描くことが求められますが、その対価は支払われないことが一般的ということです。(やはりタダ働き!)
漫画家が書く表紙やオマケページは作家の自発的なサービスと見なされるためであり、逆にいうと「描かなくても良い」という選択肢が存在することが背景にあります。
このことで「漫画家は自らの作品を売り込むために無償で表紙を描き提供すること」が常態化しています。
出版社は、漫画家が自発的に表紙を描くことを期待する文化を形成しており、これが無報酬の慣習を助長しています。
この慣習は、漫画家が自身の作品をより魅力的に見せるための一環として、表紙を描くことが「サービス」として捉えられることに起因しています。
結果として、漫画家は表紙を描くことが当然のように思われ、報酬が支払われないことが長年常態化しています。
このような状況は、漫画家の収入に対する不満を生む要因ともなっており、業界全体の構造的な問題を浮き彫りにしています。
この構造を変えるにはどうしたらいいのでしょうか?
漫画家の収入構造がこれ!
漫画家の収入は主に原稿料と印税から成り立っています。
原稿料は、雑誌に掲載される際に支払われる対価であり、ページごとに異なる金額が設定されています。
一方、印税は単行本の売上に基づいて支払われるもので、通常は定価の8%から12%程度です。
しかし、漫画家が単行本の表紙を描く際には、これらの収入源には含まれず、報酬が支払われないことが一般的です。
これは、漫画家が自発的に表紙を描くことが多く、出版社側がその対価を支払う必要がないと考えられているためです。
印税は、漫画家が単行本を出版する際に得られる重要な収入源ですが、表紙の制作に関しては報酬が発生しないのが現状です。
これは、表紙やオマケページが漫画家の自発的なサービスと見なされるためであり、出版社はその制作に対して対価を支払う必要がないと考えています。
このような慣習は、漫画家にとっては時間を使って作成したのに収入にはならずの時間だけが失われることを意味し、業界全体での報酬体系の見直しが求められる要因となっています。
漫画家が自らの作品をより魅力的にするために表紙を描くことは、時に自己プロモーションの一環ともなりますが、経済的な負担を強いることにもなりかねません。
単行本の中身が商品だとしたら、それを包む包装紙のようなものだと思いますが、漫画なのでやはり絵を書いてアピールする必要がある気がしますね。
もしこれが、白い表紙でタイトルだけ書かれていたら読者としては購入意欲は下がる気がしますからね。
令和だから
漫画家が単行本の表紙を描く際に報酬が支払われない現状は、業界内での慣習に根ざしています。
多くの漫画家は、自発的に表紙を描くことが期待されており、そのために対価が発生しないという考え方が広まっています。
このような慣習は、漫画家の権利を軽視するものであり、改善が求められています。
新たな契約形態の導入が必要であり、漫画家が表紙を描く際には適切な報酬が支払われるべきです。
業界全体での意識改革が急務です。
漫画家の権利を守るためには、出版社が報酬を支払うことの重要性を認識し、早急に実行に移す必要があります。
特に、表紙やオマケページに対する報酬が支払われない現状は、漫画家にとって不公平であり、業界の健全な発展を妨げる要因となっています。
漫画家が適切な報酬を受け取ることで、新人もベテランも創作活動がより活発になり、結果として読者にも良質な作品が提供されることが期待されます。
「漫画の神様」と言われた手塚治虫先生が漫画を世に出して80年余りですが、時代も移り変わり、令和になって手書きの時代からデジタル処理する技術が出てきたり、アニメにしても3D技術が導入されたりと進化しています。
時代の流れと共に単行本の表紙に対する対価、オマケページに対する対価は明確にしていくことが漫画家のモチベーションの維持にも繋がると思います。
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まとめ
今回、「はじめの一歩」などで知られる漫画家、森川ジョージ氏が4日までに自身のXに投稿した内容からこのような問題があることを知りました。
漫画家が単行本の表紙を描く際に報酬が支払われない背景には、業界の慣習が深く根付いているということでした。
多くの漫画家は、自らの作品をより魅力的に見せるために表紙を描くことを選びますが、これはあくまで自発的なサービスと見なされ、対価が発生しないのが現状です。
このような状況は、漫画家が表紙を描かなくても問題ないという選択肢が存在するため、業界全体での意識改革が求められています。
今後は、漫画業界における変革が進むことで、漫画家の収入が改善される可能性は高まってほしいです。
特に今、SNSやデジタルプラットフォームの普及により、漫画家は自身の作品を直接販売する機会が増え、印税以外の収入源を確保できるようになってきています。
このような新たな収入モデルが確立されることで、表紙や描き下ろしに対する報酬の支払いが見直されることが期待します。