2025年12月。卓球W杯の決勝戦を前にして、**ある種の“静かなざわつき”**が広がり始めています。
それもそのはず。
本来ならコートの中心にいるはずの、**早田ひな選手の姿が見えない**のです。
準決勝でも出場はなく、そして決勝のメンバー表にも、その名前はない――。
今大会、絶好調だった彼女がなぜ？
ファンの間では、**「まさかのケガ？」「何かトラブル？」**と憶測が飛び交っています。
このタイミングで姿を消した理由は、
単なる体調不良なのか、それとも**チームが練り上げた“戦略的な決断”**なのか。
明かされない背景に、誰もがじっと目を凝らしています。
見えない舞台裏こそ、いま最も注目すべき“勝負の分かれ目”なのかもしれません。
卓球W杯2025での早田ひな欠場
2025年12月。舞台は中国・成都。
現在開催中の「ITTF混合団体ワールドカップ2025」は、男女混合で争われる新フォーマットの国際大会として、注目を集めています。
各国がトップ選手を揃えて臨む中、日本代表もまさに“ドリームチーム”と呼べる布陣。
ところが、そんな中で今、大きな関心を集めているのが――日本女子のエース・早田ひな選手が、準決勝・決勝で出場していないという異例の展開です。
早田選手は、大会序盤から文句なしの活躍ぶりを見せていました。
12月1日〜5日の間、戸上隼輔選手との混合ダブルス、張本美和選手との女子ダブルスに出場。
7勝1敗という安定した成績で、チームを何度も勝利に導いています。
特に、パリ五輪以来となる「ひなみわ」ペアの再結成は話題を呼び、ファンの期待値は最高潮に
香港戦では息の合ったプレーで、再び“あの頃”の輝きを見せてくれました。
――ところが。
12月6日を境に、早田選手の姿がピタリと消えます。
準決勝では、女子シングルス・ダブルスともに伊藤美誠選手と張本美和選手が出場。
混合ダブルスは、戸上選手と松島輝空選手の新コンビが登場。
そして決勝戦。
現時点での出場予定にも、早田選手の名前は確認されていないのです。
【卓球混合団体W杯】
LIVEではなくもう終了しているのですね。
５－８でしたか。
残念ですが完全アウェーで中国に５は凄いですね。しかし早田ひな出なかったんですね中国戦は。
中国だから諦め？体調悪い？腕の怪我？
こちらはプロではないので何もわからないのですが何でだろうと思いました。… pic.twitter.com/kZKrHVXYrW— 『求人サイトLEAD』代表佐藤 (@LEADpresident) December 6, 2025
引用元：『求人サイトLEAD』代表佐藤のX
早田ひな選手やっぱりいないんだ😢
連戦で各選手のローテーションしたいんだから
４戦連続欠場は明らかに作戦ではないよね
マスカットからの体調不良が再発したのか？
自分はアレの影響を疑ってるけど
精密診断して原因を突き止めないと
本当にヤバイよ😰 https://t.co/59C8NFlxkg— Hina_Drive (@kytksmi50974) December 7, 2025
引用元： Hina_Drive のX
もちろん、大会では直前までオーダーが非公開というケースもあり、確定とは言い切れません。
それでも、「温存？」「怪我？」「まさかの内部事情？」と、ネットやファンの間では憶測が渦巻いているのが現状です。
ではなぜ、あれだけの存在感を放っていたエースが、ここ一番の舞台で姿を見せないのか。
このあと、考えられる3つの理由を整理していきます。
“彼女がいない理由”の先に、何があるのか――。気になります。
早田ひなが外された3つの理由
ではなぜ、ここまで日本代表の屋台骨を支えてきた早田ひな選手が、準決勝・決勝というまさに“本番”の舞台に立っていないのか？
その背景には、単なる「外された」では済まされない、複雑な事情と戦略的な判断があるようです。
ここでは、現時点で有力視されている3つの理由をわかりやすく整理してみます。
① 疲労とローテーション管理
まず1つ目は、連戦による蓄積疲労と、それに伴うチームのローテーション方針です。
今大会の混合団体戦は、男女混成で5試合まで行われるタフな形式。
女子選手はシングルスに加えてダブルスの掛け持ちもあり、心身への負担は相当なものです。
実際、早田選手は12月1日〜5日の間に7試合に出場。
混合ダブルス（戸上隼輔）や女子ダブルス（張本美和）で、7勝1敗という圧巻の戦績を残しました。
オーストラリア、インド、クロアチア、香港といった相手に着実に白星を重ねた功労者であることは間違いありません。
それでも、「なぜ外すのか？」と感じるかもしれません。
ただ、だからこそなのです。
勝負どころに向けて主力を“温存”するのは、チームスポーツではごく自然な考え方。
団体戦では「誰が出るか」よりも、「どう勝ち切るか」。
体力の配分や選手層の使い分けが、試合の鍵を握ることもあるのです。
② 怪我とコンディション面の影響
次に考えられるのが、怪我やコンディションの不安です。
2024年パリ五輪後、早田選手は左腕の不調を抱えていたと報じられています。
11月のWTTファイナルズ福岡でも、テーピング姿での復帰戦が話題になりました。
今回の大会ではそれなりに動けていたとはいえ、疲労がたまった今、再発リスクを考えた判断があっても不思議ではありません。
特に準決勝・決勝といった大舞台では、「万全な選手を起用する」のがベンチの鉄則。
どれだけ実力があっても、100％の状態でないと判断されれば、起用は見送られる可能性が高いのです。
③ 相手との相性や戦術判断
そして3つ目は、対戦相手との相性やチーム戦術による判断です。
もし決勝の相手が中国なら、これは特に見逃せないポイント。
というのも、早田選手は中国のエース・孫穎莎選手に何度も苦杯を舐めてきた選手だからです。
象徴的なのは、2024年パリ五輪の準決勝。
孫選手に対して0-4で完敗。技術面だけでなく、メンタル面でも相性の悪さが露呈した一戦でした。
その一方で、張本美和選手は今ノリに乗っている17歳
世界ランク6位という実力に加え、今大会でも中国選手に互角以上に食い下がる場面を見せています。
また、伊藤美誠選手は国際舞台の経験豊富で、どんな相手にも自分のペースを持ち込める柔軟さがある。
こうした要素から、「今、勝てるメンバー」を優先した戦術的采配があったとしても不思議ではありません。
まとめ：エース不在の“意味”とは？
疲労、怪我、相性。
これら複数の要素が絡み合い、早田ひな選手の“非起用”という形になったと考えるのが自然です。
決して「調子が悪かった」「外された」という単純な話ではありません。
むしろ序盤の勝利を支えた彼女の存在があってこそ、日本はここまで来られた。
だからこそ、出場しない理由にも“重み”がある
それが、チームとして勝ちにこだわる姿勢であり、戦略であり、
ときにエースをもベンチに置く覚悟なのかもしれません。
欠場の背景と今後の影響
2025年卓球ワールドカップ・混合団体戦。
準決勝に続き、決勝（12月7日20:00開始予定）でも早田ひな選手の出場予定がないというニュースが、多くのファンに衝撃を与えています。
ネット上では「怪我？」「温存？」「なぜ出ない？」と憶測が飛び交い、まさに“異例”の展開となっています。
けれど、この欠場には単なる“戦力外”といったマイナスの意味ではなく、日本代表全体の成長と進化が深く関わっているのかもしれません。
ITTF Mixed Team World Cup Chengdu
早田ひな
当然出場するはずの決勝戦に欠場でやはり体調不安か
残念 https://t.co/cwfdvxQltD— kittyoyaji (@kittyoyaji) December 7, 2025
引用元：kittyoyajiのX
次世代へのバトン――変化の真っ只中にいる日本代表
注目すべきは、今大会がちょうど世代交代の節目に位置しているという点です。
張本美和選手（17歳）、伊藤美誠選手（25歳）といった若手・中堅が女子の主力として台頭。
特に張本選手は、シングルス・ダブルスの両方で堂々たる活躍を見せており、世界6位の実力に偽りなしといった印象です。
監督陣の口からは明確な意図は語られていないものの、
「次の五輪に向け、今のうちに若手を大舞台に慣れさせたい」という意図が、今回の起用に透けて見えるのではないでしょうか。
外されたのではない、“支えた”という事実
もちろん、早田ひな選手の価値が下がったわけではありません。
むしろ、彼女の存在があってこそ、日本はここまで勝ち進めたのです。
混合ダブルス・女子ダブルスを合わせて7勝1敗という圧巻の前半戦。
「ひなみわ」ペアの復活も話題を呼び、チームに勢いと安心感をもたらしました。
出場こそないものの、ベンチでの姿や声かけからも、“見えないリーダー”としての存在感は色濃く感じられます。
選手としての転機、そして進化へ
それでも、本人にとっては苦しい時間かもしれません。
2024年パリ五輪後、左腕の不調を抱えながら試合に出場。
WTTファイナルズ福岡では約3か月ぶりに実戦復帰を果たし、ようやく調子を取り戻しつつあった矢先の“ベンチ待機”。
悔しさはあるはずです。
でも、それでもなおチームを支え、勝利を優先する姿勢を貫いている。
それがトップ選手の証であり、早田ひなという選手の“器の大きさ”なのだと思います。
誰が出ても勝てる――新時代の日本女子卓球
かつては、早田選手のような“個”の力に頼らざるを得ない時代がありました。
しかし今、伊藤美誠・張本美和・大藤沙月らがシングルスもダブルスも高い水準でこなせるようになり、
「誰が出ても勝てる」層の厚さが、チームをさらに高みに引き上げています。
今回の欠場は、そんな時代の象徴とも言えるかもしれません。
そして、次のステージへ進むための“静かな布石”でもあるのです。
それでも、彼女はきっと帰ってくる
「あの早田ひなが出ないなんて…」
そんな声が多く聞かれるのも、彼女がどれだけの時間、どれだけの勝利を積み上げてきたかの証。
ただ、これは終わりではありません。
2026年のアジア選手権、2027年の世界卓球、そして2028年のロサンゼルス五輪――
次なる舞台は、もう見えているのです。
今の悔しさは、未来への力に変わる。
きっと彼女はまたコートに立つでしょう。それも、さらに強くなって。
まとめ
大会は、いよいよクライマックスへ。
そんな中で浮かび上がったのが、**早田ひな選手の出場見送り**という静かな異変でした。
単なる勝敗では語りきれない。
その背景には、**競技としての深み**や、**チーム内の葛藤と決断**が複雑に絡み合っています。
誰がコートに立ち、誰がベンチで支えるのか――。
その一つひとつの選択が、**いまの日本卓球の姿**を、そしてこの先の未来を映し出しているようです。
そして、声も出さず静かにその時を待つ背中。
それもまた、**ひとつの“戦い方”**なのかもしれません。
出場する者、支える者、見つめる者。
それぞれの想いが交錯するこの舞台で、早田ひなという存在が放つ静かな存在感は、これからも多くの注目を集め続けるでしょう。
