実は違った!熊の駆除を巡る、猟銃所持許可停止問題。

ヒグマ
段々と寒くなって年末の気配がしてきていますが、住宅街に出没する熊の被害は毎年増加しています。

その中で、問題になっているのが熊の駆除費用の問題がニュースに取り上げられていました。

しかし、よく確認するとそれだけではない問題がありましたので、書いていきたいと思います。

実は違った!猟銃所持許可取り消しの理由

少し前の話ですが、2018年8月、北海道砂川市で発生したヒグマの駆除事例で、猟友会のハンターが市の要請に応じてライフル銃でヒグマを撃ったことがありました。

その際に、発射した弾丸が周囲の建物に到達する可能性があるとして、道公安委員会から猟銃所持許可を取り消されるという事態を引き起こしました。

このことは、住民の安全を取るのか、建物の損害のリスクを取るのかを天秤にかけた問題です。

この事件に関する裁判は、初審でハンターの訴えが認められました。

しかし相手側が不服として、控訴審では逆転敗訴となり、猟銃所持許可の取り消しが妥当であるとされました。

札幌高裁は、発砲によって周囲の人々の生命が危険にさらされたことを重視し、公安委員会の判断が適切であったと結論づけました。

つまり、住宅街で猟銃を撃った行為が危ないという判断です。

もし住民の立場であれば、人を襲う熊を駆除するためには、銃弾が建物に当たっても仕方がという気持ちにはなりますが、なぜ

そうなったのでしょう?

調べて分かりました。この裁判はハンター同士で争っていたのです。

砂川市の依頼でハンターが出動し、許可を得て発砲しましたが、撃った銃弾が熊に当たらず、跳ね返って別のハンターの銃床と呼ばれるところに当たったというのです。

銃床に当たったかどうかは分かりませんが、跳ね返った弾が身の危険を感じたのでしょう。

それでこの裁判が始まったようです。

そこに尾ひれがついて、駆除代金が安いとか、発砲したら1発単価がいくらだから割に合わないとか色々言われるようになったようです。

ニュースを聞いた側は、駆除代金が安いし、1発の弾の代金を考えると割に合わない仕事だからなり手が少ないと思ってしまいました。

実際、地域に寄って駆除代金に違いがあるのは事実のようです。

熊の駆除料金が違いすぎる問題

ニュースになった北海道で報酬を調べてみました。

奈井江町:日当4800円 出没地域の見守り3700円 発砲した場合1800円 合計10300円(発砲までして*2024年7月30日まで)

*奈井江町の運搬は自治体が行う。

札幌市 :日当2万5300円 捕獲、運搬まですると3万6300円

他の自治体では新たに時給制を導入し、報酬を引き上げる動きも見られています。

奈井江町のこの価格は命の危険と隣合わせの状況にしては安すぎると思う。

お兄さん
お兄さん
奈井江町のこの報酬では辞退するのも納得するかも

これを受けて奈井江町は報酬額の変更をしました。(7月31日から)

日当は4800円 更に時給制度が採用されました。1時間当り1400円

またクマの駆除など危険な作業に当たる場合は時給が1.5倍の2100円になります。

運搬、処分にかかる費用は町が負担をします。

これで少しは報酬も改善されて辞退することも少なくなるかとは思いますが、自治体で違うというのもどうかとは思いました。

九州以外の全国でクマ被害は起こっています。

国や都道府県レベルで統一した報酬にすることはできないのかと思いました。

警察判断に従うしかない?

話しが少し逸れていますが、同じ北海道、砂川市の問題の発端はハンター同士の揉め事が発端のようです。

クマの駆除にハンター2名、市職員1名、警察官1名で出動し、8mの傾斜がある土手で猟銃を撃ちました。

”鳥獣保護管理法には“バックストップがない場所で撃ってはいけない”

と記されているようです、しかしこのバックストップにサイズの記載はないということでした。

なので「クマに当たった弾がその後どこに飛ぶか?分からないということで危険だった」という判断になったようです。

クマに襲われる危険と猟銃を放った後に飛ぶ銃弾では、銃弾のほうが危険だったという判断です

その判決が出たのが2024年10月18日でした。

その間ハンター1人は猟銃所持許可は取り消されたままということです。

もはやハンターをする気にもなれない判断です。しかも自治体が駆除を依頼し、警察官も同行した上での行動にそんな事をいうのはどうかと思います。

ハンターの将来性を疑うような裁判が行われているということです。

こういう事がまかり通るとハンターになるという若者は出て来なくなると思います。

難しい判断だった事ではあると思います。

住民の安全の確保、クマの被害を最小限に抑えるためにはと、即座に判断をしなければならなかったと思います。

この問題の落とし所は難しいと思います。

しかし、ことの発端がもしハンター同士の意見の食い違いからだったらと思うと無駄な争いだと思いました。

まとめ

今回、クマの駆除に当たったハンターの撃った行為が住宅や他者を危険にさらす行為だったとして、猟銃所持許可を取り消された問題についての裁判はまだ続いています。

しかし、最近市街地にクマの出現のニュースは頻繁に耳にする中で、住民の安全を考えて判断した行為が逆に危険だったという判断をされた、ことは今後大きな問題になるのではないかと思いました。

市街地に出てきたクマを誰が安全に駆除できるのか、自然と共存しているからこそ考える必要があると思いました。

情報が混在していたこともありましたが、、ハンターの未来を明るくして欲しいと思ったニュースでした。

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