

オールジェンダートイレって聞いたことがありますか?
近年、日本でも「オールジェンダートイレ」の設置が進んでいます。
今度開催される、大阪万博の会場に近い駅、夢洲駅(ゆめしまえき)にも設置されました。
性別に関係なく誰でも利用できるトイレは、多様性を尊重する社会の象徴として注目を集めています。
今回、オールジェンダートイレの現状や課題、そして今後の展望について詳しく解説します。
オールジェンダートイレとは?
オールジェンダートイレとは、従来の男女別トイレとは異なり、
性別に関わらず誰もが利用できるトイレのことです。
大阪万博 大阪メトロ 夢洲駅(ゆめしまえき)「オールジェンダ―トイレ」初の試み♂️♀️⚧️
多目的トイレのような体の男女共用トイレは時々あります。私は使ったことがありませんが、トイレの前で「えっ⁉️」ってなってる男性も見かけます。
【質問】みなさんは「オールジェンダ―トイレ」を使いますか⁉️😅 pic.twitter.com/QiaKN6VPar— ami (@AmiHeartGlitter) January 11, 2025
引用元:ami さんのXより
「ジェンダーレストイレ」「ジェンダーニュートラルトイレ」などとも呼ばれます。
このトイレの特徴は以下の通りです。
・性別を問わず利用が可能。
・プライバシーに配慮した個室型が多い。
・多機能トイレとは異なり、必ずしもバリアフリー設備を備えているわけではない。
つまり、男女の垣根をなくしたトイレというところでしょうか?
設置が進む背景とは
オールジェンダートイレの設置が進む背景には、以下の要因があります。
LGBTQへの配慮:トランスジェンダーの方など、従来の男女別トイレの利用に困難を感じる人々への対応。
多機能トイレの混雑緩和:車椅子利用者や介助が必要な方など、様々なニーズに対応するため。
国際的な潮流:欧米を中心に広がるダイバーシティ推進の流れ。
2020年東京オリンピック・パラリンピックの影響:多様性を重視する姿勢の表れとしている。
日本における設置事例
日本でも様々な場所でオールジェンダートイレの設置が進んでいます。主な事例を紹介します。
- 成田空港第1ターミナルビル
2017年に設置された「ALLGENDERトイレ」は、異性介助やトランスジェンダーの利用を想定して作られています。固定椅子と便器の間にカーテンを設置するなど、プライバシーにも配慮されています。
- 国立競技場
東京2020オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとして整備された国立競技場には、14箇所に男女共用トイレが設置されています。知的・発達障害の子供への配慮も施されています。
- 日本女子大学
2023年9月、百年館低層棟1階にオールジェンダートイレが設置されました。
2つの出入口を設けた「行き止まりのない」デザインが特徴で、2024年度グッドデザイン賞を受賞しています。
- LIXIL新社屋
「オルタナティブ・トイレ」と呼ばれる新発想のトイレを導入。男女共用、女性専用、男性専用の個室を設け、利用者が選択できるようになっています。

オールジェンダートイレのメリット

オールジェンダートイレには以下のようなメリットがあります:
LGBTQ+の方が利用しやすい
多目的トイレの混雑緩和につながる
異性介助が必要な場合でも気兼ねなく利用できる
多様性を尊重する社会の象徴となる
時代の流れによって使い方も変わってくるということですね。
課題と懸念点
一方で、オールジェンダートイレには以下のような課題や懸念点も指摘されています:
プライバシーへの懸念:男女が同じ空間を共有することへの不安
犯罪リスク:性犯罪の温床になる可能性への懸念
スペースとコストの問題:既存のトイレを改修する際のコスト増
社会的受容:従来の価値観との軋轢
日本企業の取り組み
日本企業もオールジェンダートイレの設置や開発に積極的です。
LIXIL:「オルタナティブ・トイレ」の開発
TOTO:宮島おもてなしトイレなど、機能分散型のトイレ設計
コマニー:非常時対応を考慮した「Fair-d」の開発
今後の展望
オールジェンダートイレは、多様性を尊重する社会の象徴として今後も普及が進むと予想されます。
しかし、すべてのトイレをオールジェンダー化するのではなく、従来の男女別トイレと共存させながら、
利用者が選択できる環境を整えることが重要です。
プライバシーや安全性への配慮、デザインの工夫など、さらなる改善が期待されます。
例えば、日本女子大学のオールジェンダートイレのように、行き止まりのない設計や、
見通しの良さと個室のプライバシーを両立させるなど、新しいアイデアが生まれています。
まとめ
オールジェンダートイレは、多様性を尊重する社会づくりの一環として重要な役割を果たしています。
しかし、その設置や運用には慎重な配慮が必要です。利用者の声に耳を傾けながら、
誰もが安心して使えるトイレ環境を目指すことが大切です。
今後も、技術の進歩やデザインの革新により、より快適で安全なオールジェンダートイレが開発されていくことでしょう。
私たち一人ひとりが、多様性を受け入れ、互いを尊重する心を持つことで、
オールジェンダートイレはより身近な存在になっていくはずです。
トイレは誰もが日常的に使う場所です。そこに「選択肢」があることで、
多様な人々が共に生きやすい社会へと一歩近づくのではないでしょうか。
オールジェンダートイレの普及は、まさに共生社会実現への道しるべとなっているのです。
みなさんが使いやすいトイレを目指した結果だということが分かりました。
大阪万博に行かれる予定のある方は使用してみて下さい。